てんかんを予防するために
てんかんの治療は、薬物治療(服薬治療)が主流です。
薬物治療にあたっては・・・
- 毎日規則正しく服用する
- 生活リズムを整え、暴飲暴食・睡眠不足を避け、健康的な生活を送る
- 勝手に服薬を中断しない
睡眠は6〜8時間位とりましょう。食事は規則正しくとることが、薬の作用を安定させることにもつながります。アルコールはてんかんを誘発することがありますので、飲み過ぎないようにしましょう。
服薬を自己中断してしまう理由として抗てんかん薬の副作用の眠気を訴える患者さんがいます。日中眠くて仕方がない場合は服薬量、服薬タイミングの調節、薬の変更を検討しますので、相談なく自己中断しないようにしましょう。
薬物の血中濃度、副作用のチェックには、問診と血液検査を定期的に行います。
薬物の血中濃度測定
てんかんの治療方法は薬物治療が主体です。服薬した薬の量と吸収されて脳に届く薬の量は個人差があり、同じ割合ではありません。適量の決定のため、服薬開始当初は1ヶ月後に血液検査を行います。安定していれば4〜6ヶ月毎に検査していきます。
薬の副作用
てんかんの治療は、長期にわたり服薬が必要ですので、薬の副作用は特に重要な問題です。副作用は以下のように分類できます。
薬に対してアレルギー反応がでる
例)発疹など
速やかに服薬を中止する必要があります。
薬の量が多すぎる場合
例)眠気、ふらつきなど
ほとんどの薬でみられる副作用で、薬の量を調節することで和らぎます。
長く服薬し続けることで体に影響がでる場合
例)肝臓機能低下、血液中の白血球減少、歯肉増殖、多毛、脱毛など
気になることがあったときは早めに医師に相談しましょう。
てんかんの薬物治療の終結
てんかんの発作の原因や、重症度にもよりますが、適切な薬物療法によって、発作の消失、発作の回数を減少させることができます。また、発作が消失している期間が成人で3〜5年以上つづき、医師が服薬中止可能だと判断すれば、3ヶ月~6ヶ月かけてゆっくりと薬の量を減らしてゆきます。服薬を中止した後も発作の再発がなければ、治癒したと言えます。しかし、薬の中止後も発作が再発する場合もありますので、半年から1年に1回程度の診察を定期的に受けましょう。